ハースト・コーポレーションは、傘下に360社以上を擁する米国最大のメディア通信コングロマリットの1つです。主な所有会社として次の各社があります。ケーブルTV:A&E、HISTORY、Lifetime、ESPN。世界的格付け機関:フィッチ・グループ(主要株主)。医療情報サービス機関:ハースト・ヘルス。テレビ局:WCVB-TV/ボストン、KCRA-TV/サクラメントなど30局(全米視聴者の19%を網羅)。新聞:ヒューストン・クロニクル、サンフランシスコ・クロニクル、アルバニー・タイムズ・ユニオン。雑誌:コスモポリタン、ELLE、Harper’s BAZAAR、Car & Driverなど300誌以上。デジタルサービス事業:iCrossing、KUBRAなど。新興デジタルビデオ企業投資:ユナイテッド・アーチスト・メディアグループ、BuzzFeed、VICE、AwesomenessTVなど。
次世代デジタルパブリッシングプラットフォームの構築
世界で最も定評あるメディア情報企業の1つとして、その128年に渡る歴史を生かして、ハーストはデジタル革命に踏み切りました。デジタルメディア戦略の中核をなすのが、メディアOSと呼ばれる次世代コンテンツ管理・生産エコシステムです。同社の最高技術責任者室で運用マネージャーを務めるアレン・デュアン氏は、次のように述べています。「当社はメディアOSで、画期的なデータや洞察力を編集者が得られるようにできるツールに、大規模な投資をしています。「その洞察をもとに、お客様に最高のコンテンツ体験をお届けしています。」
ハースト・コーポレーションのITチームは、DevOps、アジャイル開発、マイクロサービスを導入し、同社の速いペースで進むデジタル改革を支援しています。エンジニアリング担当副社長のジム・マートコ氏は、こう述べています。「メディアOSでは、組織全体から技術チームを編成し、マイクロサービス アーキテクチャーを利用してすべてを構築しています。「このアーキテクチャーとアジャイル、DevOpsのアプローチにより、より多くのことをより早く成し遂げることができます。構築したものは、すべて隔週ごとにデモを実行して、開発工程の道筋を確認し修正しています。」
しかし、ハーストにとって成功には課題があり、特にトラフィック量の突然の急増など、予期せぬ事態に備えることが必要でした。ハーストニュースペーパーズのエンジニアリング担当副社長のデイブ・スイフト氏はこのように述べています。「当社プラットフォームの一部にスケーラビリティとパフォーマンスの問題がありました。」「手作業によるログ解析や、ソフトウェアへのデバッグ・トレースコードの追加に頼らざるを得なかったため、問題のデバッグは非常に非効率的でした。」トラブルシューティングを迅速化し、ウェブトラフィックの急激な変化をより的確に予測しサポートするソフトウェア分析ソリューションが必要であることは、スイフト氏にとって明らかなことでした。